戸川純さんと私
私が高校生の頃、ぶっとんだ女性がメディアに登場した。
戸川純である。
女性の生理をテーマにした「玉姫様」という曲で一世を風靡した。
今でも夜のヒットスタジオの素晴らしいパフォーマンスが目に浮かぶ。
次々と常識を打ち破る純ちゃんにすっかり魅せられた私はもちろんファーストソロデビューアルバム「玉姫様」を購入し、毎日聞きこんだ。
私にとってはジャンヌ・ダルクばりにかっこいい純様。
中でもお気に入りは「隣の印度人」という曲と「蛹化の女」
「蛹化の女」はヨハン・パッヘルベル『カノン』に歌詞を付けたもの。
あの有名な曲「カノン」に
月光も凍てつく森で 樹液すする私は虫の女
なんて歌詞をつけるのは世界広しと言えども純様だけ。
ちなみに「樹液すする私は虫の女」というタイトルのエッセイ集も出していて、もちろん買いました。
そんな私に夢のようなチャンスが舞い降りた。
戸川純名義のファーストシングル「レーダーマン」のリリースキャンペーンで仙台での握手会があるというのだ。
もちろん行って並んだ。
目の前の純様は本当に小さくて華奢で可愛かった。
最初ステージの上に純様がいて、私たちが順番に上って握手の予定でしたが、
なんと純様は「私、下に降ります。皆さんに上って来て貰うのは申し訳ないので」とおっしゃって、急遽下で握手会をする事になった。
それはまるで天使が下界に降りてきてくださったかのよう。
私はまるで女子中学生のようにドキドキしながら華奢な天使の手を握り締めて「大好きです」とつぶやくのが精いっぱいだった。
純様は周りから「不思議ちゃん」だと思われる事が多くて、そう思われる事を嫌っていたらしいんだけど、上述の通りしごく常識人で気を使う方だったと思う。
純様のエピソードで好きなのが
1990年に椎間板ヘルニアのため2か月ほど入院する。その間、髪を三つ編みにするなど、薄幸の少女になりきろうとしたが、治療のため病室用浴衣を後ろ前に着ざるを得ず、薄幸の少女にはなりきれなかった。
純様、今もお元気かしらん?
久々に歌声が聞きたくなりました。
#戸川純 #玉姫様 #ゲルニカ #ヤプーズ
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