瀬戸内寂聴さんと私

私と瀬戸内寂聴さんは誕生日が一緒。

もちろん年齢は違うけど。

ちなみに美輪明宏さんと平塚らいてうさんとキューリー夫人と藤原竜也くんも一緒。

強めの女子が多いね。

この方たちと誕生日が一緒って、なんだか生まれた時からハードルが上がってる感じ。

特に瀬戸内寂聴さんには勝手に親近感を持っていて、彼女の本はたくさん読んだ。


寂聴さんは実在する人物にスポットをあてた小説が特に上手いと思う。

良寛和尚にスポットをあてた「手鞠」や岡本太郎の母親を描いた「かのこ繚乱」など好きな作品が多い。

そして、瀬戸内寂聴の集大成と言えば「源氏物語 現代語訳」。

寂聴さんは、生涯原稿用紙に手書きの方だったから、書き上げるまでには相当体力も使ったと思う。

私はそれ以前に出版された「女人源氏物語」も持っていたけれど、やはり寂聴さんが全身全霊を賭けて挑んだ「源氏物語 現代語訳」も買わないわけにはいかない。

すると、寂聴さんがなんと仙台で出版記念サイン会をやるというではないか!!

もちろん行きましたとも。並びましたとも。

かなり長蛇の列となっていたところ、サイン会前に様子を見に来た寂聴さんがそれを見て、「皆様を長時間このままお待たせするのは申し訳ないから、もう始めましょう!」と言って、予定時間より20分ほど早めにサイン会が始められた。

こういうところが寂聴さんらしいよね。

そして私の番。

皆当然のことながら、当日の日付けをサインに書き入れて貰っていたが、私は「寂聴さんと同じ誕生日なので5/15と入れて貰ってもいいですか?」とお願いしてみた。

寂聴さんは「あら~~~!そうなの?あなたも大変な人生ね」と笑いながら5/15と入れてサインを書いて、お年の割には皺の少ない温かい手で私の手をギュッと握りしめてくれた。

あぁ、これだけで病気が治る人もいるかもしれない・・・と思えるくらい温かな手だった。

先日99歳で寂聴さんはお亡くなりになった。

100歳まであと1年だったのに、またそこが寂聴さんらしいのかも。

もし今もお元気だったなら、ロシアのウクライナ侵攻を憂いてまたまた断食で抗議をしていたかもしれないな。

これからもずっと私の憧れの人。



和顔施

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